エヴァンゲリオンの主人公、碇シンジの声優といえば緒方恵美さんですよね。
その緒方恵美さんですが、音楽界の超サラブレットであることをご存知ですか?
両親が音楽界で活躍されていてその娘である緒方さんも音楽・芸能の道を志しました。
緒方さんはなぜ声優という職業を選んだのでしょうか?
そしてどのようにしてエヴァンゲリオン碇シンジ役を演じたのでしょうか?
緒方さんがミュージカル俳優から声優界へと歩みを変えた理由や、エヴァンゲリオンの碇シンジを演じる上で気をつけている点、演じ方について記事にしてみました。
緒方恵美のプロフィール
(出典:BREATHEARTS)
名前:緒方恵美(おがた めぐみ)
生年月日:1965年6月6日
年齢:55歳(2020年12月執筆現在)
出身地:東京都
最終学歴:東海大学海洋学部(中退)→ 東京声専音楽学校(現:昭和音楽芸術学院)卒
血液型:B型
身長:170cm
所属:BreatheArts
エヴァ碇シンジの声優、緒方恵美の生い立ちは?
緒方恵美さんの父親は
・宝塚の指揮者
・トロンボーン奏者
・ミュージカル音楽監督
など音楽界で幅広く活躍されています。
母親も声楽をたしなむなど、まさに音楽一家で育ちました。
緒方恵美さんも3歳でピアノを始め、バレエや日舞も習っていたようです。
これほど音楽が身近にある環境なら将来音楽の道に進んでも何らおかしくありませんね。
意外なことに、父親からは音楽活動を含め緒方さんの芸能活動に反対の姿勢でした。
業界の裏側を知るがゆえに娘である緒方さんには苦労をさせたくないと猛反対していたようです。
しかし緒方さんの役者への情熱は消えることはありませんでした。
エヴァ碇シンジの声優、緒方恵美の学生時代
洋楽が好きになり、親に内緒で作詞作曲や弾き語りのアルバイトなどアマチュア音楽活動をしていました。
高校時代に芸能事務所の養成所入所試験に合格。ドラマや舞台の話もありましたが、通っていた高校が芸能活動禁止だったため一旦芸能活動を断念。
父親からは大学に入学できたら劇団に入って活動を行っても良いと言われたそうです。
反対はしていましたが、大学まで進学すれば最初から芸能活動を許すつもりだったのでしょうか、親心ですね。
緒方さんは理系で地学や数学が得意だったため、得意分野で受験できる大学を受験。
しかし東海大学海洋学部に入るもキャンバスが静岡県で遠かったため、わずか1年で中退してしまいました。
このことで父親から勘当されたしまったそうです。
そこからは仕送りもなくお風呂もないアパートで極貧生活を送りながら役者を目指しました。
そうまでしても役者になりたかった緒方さん、このハングリーさは持ち前の男前な性格や姉御肌の気質によって培われたものでしょうか。
エヴァ碇シンジの声優、緒方恵美の声優になったきっかけとは?
大学の中退後、専門学校でミュージカルを学び、ミュージカル女優として劇団に所属。
しかしミュージカル女優として活躍していた最中、激しい踊りで学生時代に痛めた腰痛を悪化させてしまいました。
劇団の解散も重なり、緒方さんの少年役は舞台でも華があったことから、当時のプロデューサーが声優の道を勧めたのだそうです。
ミュージカルの道が途切れてしまったのは残念ですが、プロデューサーの金言で声優の道に進んだ緒方さん。その後の活躍は皆さんも御存知のとおりです。
プロデューサーさん、いい仕事してくれました。
エヴァ碇シンジの声優、緒方恵美の性格は?
よく「男前である」という話が出てきていますが、「男八段」の異名を持っています。
その姉御肌の性格は多くの後輩声優にも慕われる存在になっているようです。
「るろうに剣心」のCDドラマ版で主人公の緋村剣心を演じる際も、剣士の心を知るために剣道を習ったのだとか。
これは驚きですね。自分が剣技を行うわけでもないのにそこまでやるなんてストイックすぎます。
また、私生活でもそのアニキなルックスで男性トイレに入っても気づかれなかったり、海外で女性トイレに入ったら追い出されたりと数々の逸話を残す緒方さん。
エピソードも男前です。
エヴァ碇シンジの声優、緒方恵美は結婚している?
緒方恵美さんは既婚者で、13再年下の男性と結婚しています。
5年間の交際期間を経て、結婚を決めたとのことです。
お相手の方は「優しくて誠実な方」のようです。
13歳差とはだいぶ離れていますね。一回り違うとものの考え方や価値観が異なってくると思いますが、そこは男前な緒方恵美さんのことです。旦那さんに譲るとことは譲り、引かないところは一歩も引かないスタンスで強く引っ張っていってくれそうな気がしますね。
緒方恵美の代表作
・幽遊白書(蔵馬)
・美少女戦士セーラームーン(天王はるか/セーラーウラヌス)
・カードキャプターさくら(月城雪兔/ユエ)
・遊戯王(武藤遊戯)
・ダンガンロンパ(苗木誠)
・暗殺教室(堀部イトナ)
少年役のイメージが強い緒方さんですが、女性役も多いですね。
緒方さんのマルチな才能の賜物ですね。特に幽遊白書の蔵馬役はオーディションで自己紹介した声が「探していた蔵馬の声」との評価を受け、アニメ声優初挑戦にして主役級の役を射止めたのは有名です。
セーラーウラヌスは女性の役ですが、そのハスキーボイスは可愛いというよりはカッコよさが全面に出ていて他の美少女戦士とは一線を画すキャラになっていますね。
蔵馬もウラヌスもそうですが、美形キャラの声を緒方さんが演じるととてもスマートな印象になりますね。
よりイケメンさ?が際立つ感じになり、聞いていて安心するというか心地よい気分になります。
女性ファンが増えたのも納得ですね。
新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ
(出典:Amazon.co.jp)
幽遊白書の蔵馬役と双璧をなすのが新世紀エヴァンゲリオンの碇シンジ役です。
碇シンジは物語の主人公ですが、正義のヒーローではありません。
・幼少期に母親を亡くし、父親からも充分な愛情を受けなかったシンジは愛情に強く飢えている。
・内向的でナイーブな性格の持ち主で、常に自分の存在意義に自問自答を繰り返している。
・使徒との戦闘では恐怖に怯え、それでも自分の居場所を求め勇気を出して戦いに赴くなど苦悩しながらも成長していく。
エヴァンゲリオンの物語は、「碇シンジの精神世界を写した作品」といってもいいほど碇シンジが中心の話です。
難しい役柄ですが、緒方さんはどのようにしてシンジを演じたのでしょうか。
緒方恵美の碇シンジの演じ方
これまでは舞台での演技を行うことが多かった緒方さん。
セリフでも遠くのお客さんにしっかり届くようにはっきりと声を出す必要がありました。
声優の仕事をする際はあまり声を張らなくていい、その中でも内向的なシンジははっきりと喋らないことが多いので籠もるような声で話したところよりリアルな話し方ができるようになったそうです。
これまでの舞台とは全く異なる声質で話すことで、新しい表現の方法を身につけた緒方さん。
劇中でもリアリティーを求めることに拘りました。
エヴァンゲリオン以前のアニメではマイクの前でも割と声を張って演じることが多かったそうです。
キャラクターの心の声の音量もマイクでしっかり撮って喋りますが、それだと周囲の人にも聞こえてしまいます。
アニメの表現としては心の声を音として表現しなければいけない事自体が不自然ではあるのですが、
ボソッと呟くぐらいだとよりリアルに聞こえる。
これまで大げさなくらい声を張るのが倣いでしたが、時代とともにリアルなキャラも出てきているので、できるのではないかと思ったそうです。
そんなときに初めてエヴァンゲリオンで、「ちゃんと喋らなくてもいい。あなたの心の声で演じてください」と指示を頂けたのが、今のシンジ像になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
音楽家一家に生まれ、将来も嘱望されながら大学を中退しミュージカルの道に進んだ学生時代。
腰痛によりミュージカルの道を断念しましたが、声優の道へ歩を進め、瞬く間に人気声優になりました。
声優としてはベテランの域になってきましたが、まだまだ活躍を期待したいですね。